いであつしの 『モードの鼻毛mini』
Vol.6 服バカ親の心、子知らず
春三月。小学校の卒業式に向けて娘に何を着させようかなぁと、いろいろと考え悩んでいるオレである。こないだなんかアータ、この時期、デパートの子供服売り場でよくやっている卒業式フェアみたいなものを娘と2人でチェックしに行ったりもしたんだもんね。
それでわかったのだが、やはりああいう服ってのは、女子の場合はブレザーにチェックのスカートにリボンタイというトラッドスタイルが王道らしい。あのマルキュー小学生どもにチョー人気の「エンジェルブルー」でさえも、この時期はブレザーにチェックのスカートというトラッドなコーディネイトを店頭に飾っているのだ。そのへんはさすがしっかりしてます、ナルミヤインターナショナル。
となると、やはりここは同じトラッドスタイルならば反ナルミヤインターナショナル派のお父さんといたしましては、「ラルフローレン」とか「バーバリブローサム」なんかを娘に着させてあげたいというのが心情である。でも一式揃えたにゃあ、とてつもない金額になっちゃうからねぇ。予算無。ここはひとつ、一点豪華主義ということでジャケットだけ王道のトラッドブランドものを買って、周辺は通販で似たデザインのもので揃えるという、エルメスにアバクロ合わせちゃう?みたいな、セレブ作戦でいくことにしたのだ。
しかし、なぁんてことを一生懸命考えてるのはオレだけで、肝心の娘はというと「かわいい格好ならなんでもいいよ」ていうじゃなぁ〜い。残念。服バカお父さん斬りぃ〜っ!
そういえばビームスの設楽社長も、娘さんがマルキューギャルになってしまって悩んだ時期があったって言ってたしなぁ。こないだビギンのしゃもじで取材した服飾評論家の池田さんも、家族で高級中華飯店に食事に出かける時に小学生の息子さんにわざわざクラ―クスのしかもメイドインイングランドの純正デザートブーツを用意したら「そんなの、かっこわるくて履きたくないよ」とそっけなく断られてしまい、「頼むから履いていってくれ!」と懇願しても、結局「いつも毎日履いてる泥んこズックで行っちまいやがったよ」って、涙目で語っていたしなぁ。
その池田さんから「でもぼくなんかまだいいほうですよ」と、聞いたもっと悲しいお話。あの「オールデン」の「ラコタハウス」血脇さん。なんでも娘さんが二十歳の成人式になったらプレゼントしてあげようと、エルメスのケリーバックを何年も前から予約しておいたんだそうだ。そしていよいよ成人式の日。大喜びすると思ってプレゼントしたところ、「こんなのいらない。色がピンクだったらまだいいけど」とあっけなく言われてつきかえされてしまったらしい。損害はエルメスのケリーバッグだけではない。お誕生日にロレックスの時計をプレゼントしたら、「こんなのダッサイ〜」と言われて、これまたあっけなくつきかえされてしまったんだそうだ。フントニモー、親の心、子知らずとはよく言ったもんだ。オレは断じてそういう事態はまねかないようにしよう!ちなみに娘の卒業式の格好はですね、流行りの短丈のベージュで裏地がリバティプリントの「スコッチハウス」のジャケットに、通販で安く買ったバーバーリーブーローサム風のタータンチェックスカートというコーディネイトでいくことにした。いいねぇ、王道コンサバ小学生ファッション!やっぱコーディネイトはこうでねいとね。文句あっか。(2005.2)