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 加藤茶犬の 『番犬商売』

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   ◎茶犬のパーツ健康道

     その5.血液の健康

 健康診断、受けてますか?
他の人がどうかわかりませんが、茶犬は健康診断が苦手です。特に、『採血』。
 注射器にほとばしる自分の血をじーっと見る豪気な人もいるようですが、怖がりの茶犬にはとても無理です。生理の時、無理にカサブタを引っ剥がした時の血は平気なのですが、あの注射器で吸い出されている感じがすると、「他人の手で、不本意ながら出されているーっ」という気がして、もうたまらなくなります。
 一度など、二本目の注射器吸出し時、必死にソッポを向いている茶犬の腕を、いきなり看護婦さんが揉み始めたことがありました。びっくりしていると、「気分悪くないですか?出が悪いんで、今、搾り出しているんですけど…」とのこと。怖くて青ざめる茶犬の隣で採血を受けていた同期が、会社中に言いふらしたので、「茶犬、乳牛扱いされたんだって〜?」としばらく笑われました。
 しかしなぜか、これをまったく笑い話として受け取らなかったのは、母でした。「茶犬、あんたの血、ドロドロなんじゃないの…?」と暗い顔をしています。
そう!茶犬母も、茶犬と同じく、かなりの健康道精進者なのです。ただし、情報源は『おもいッきりテレビ』オンリーなので、究めたがる食品などはほぼ日替わり、忠実なんだか移り気なんだか、山ほどたまねぎを買ってきた次の日には、キゥイを箱で持ち帰ってくるようなことはザラ。そんな母の目下のところの関心事は「血をサラサラにする」ことなのです。同じ血液関連でも、「血そのもの」より「全体の血行」により興味のある茶犬には、なんだかなあ…という感じでしたが、しばらくは母の音頭のもと、納豆、たまねぎなどの摂取に励みました。
 血糖値や血圧など、大雑把ながらその数値の示す意味がわかるもの、あるいは健康診断の結果報告書にある「血液中の○○量:正常」といった具体的なもの、といろいろあるように、血液というのは実に細かく、私たちの状態を表す指標になるようで、人々の関心が集まるのももっともだと思います。
が、一方で、「サラサラ」「ドロドロ」なんていう単純な擬音語で区分されることが一般化し、人々を惑わしつづけているのも事実。自分で自分の血は、血管は、どうなっているのかわからないために、よけい恐怖感が募るのでしょうか。
 そこで、茶犬は、できることならお願いしたいのです。健康診断や血液検査の結果書に、本当に心配ない人には、「あなたの血はドロドロではありません」と、一言でいいから明記することを…。それだけで、どれだけの人がたまねぎをワインに入れたり、酢ににんにくを漬けたり、まずくて食べられなくてストレスばかりを産み出すモノを作らずに済み、安心することでしょう。願わくば、母のところにも、もう広口ビンは増えませんように…。

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